東京都で自転車の安全利用を促す条例が2013年7月1日に施行されました。近年、東京都では駅前の放置自転車や自転車トラブルが数多く起きており、条例では、自転車通勤を認めている事業者に、従業員が駐輪場を確保しているかの確認を義務付けるなど自転車の利用者、販売店、事業者の義務・努力義務が定められています。事業者の方は、その義務を守り、従業者が自転車を安全に利用できるようにしましょう。(東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例)
自転車の利用に関し、都、自転車利用者等の責務を明らかにし、都の基本的な 施策等を定めることにより、自転車の安全で適正な利用を促進する。
自転車の安全で適正な利用は、都、自転車利用者等の相互の連携により、促進 されなければならない。
(1) 都は、自転車の安全で適正な利用を促進するための施策(以下、施策)、 広報啓発及び区市町村へ必要な協力を実施
(2) 自転車利用者は、安全で適正に自転車を利用する。また、都の施策に対し て協力する努力義務。 (3) その他、自転車使用事業者等の責務を規定
知事が、都の施策及び自転車利用者等の取組を総合的に推進するための計画を策定・公表(策定に当たり都民等の意見を反映する措置を実施)
(1) 都が、自転車の安全で適正な利用に必要な技能・知識の習得の機会を提供
(2) 知事が、自転車安全利用指針を作成・公表
(3) 自転車利用者が、自転車の安全で適正な利用に必要な技能・知識を習得する努力義務
(4) 自転車使用事業者、保護者等が、従業者、児童等への研修、指導を実施するなどの努力義務
(1) 自転車利用者等が、安全基準に適合する自転車を利用する努力義務
(2) 知事が、自転車点検整備指針を作成・公表
(3) 自転車利用者等が、自転車点検整備指針を踏まえて点検整備する努力義務
(4) 自転車製造業者、自転車販売業者が、安全性の高い自転車を開発・普及する努力義務、自転車利用者が、ヘルメット等を利用する努力規定等
(5) 自転車小売業者、自転車整備業者等による道路交通法等に違反することを知った上での違法自転車の販売、改造等の禁止(違反事業者への勧告・公表あり)
(1) 自転車道、駐輪場等の有効・適切な整備のため、都が、区市町村等と連携した措置を実施
(2) 都が、必要に応じ自転車利用環境整備協議会を設置
(3) 都による区市町村が設置する自転車等駐車対策協議会等への協力
(1) 自転車利用者等が、自転車損害賠償保険へ加入するなどの努力義務
(2) 自転車損害賠償保険等を販売する事業者が、保険を普及する努力義務
(3) 自転車小売業者が、自転車利用者に対して保険等に関する情報を提供する努力義務
(1) 自転車の駐車需要を生じさせる事業者が、顧客、従業者等の駐輪場の確保、駐輪場の利用啓発等をする努力義務
(2) 事業者が、自転車通勤をする従業者のための駐輪場所の確保、又は、その従業者が駐輪場所を確保していることの確認をする義務
自転車貨物運送事業者、自転車旅客運送事業者及び自転車貸付事業者のうち、 自転車の安全で適正な利用に関する基準を満たす事業者の任意の登録制度を創 設
東京都が制定した自転車の安全利用を促す条例は朝日新聞など各種メディアにも掲載されました。
自転車を通勤を認めている事業者(企業)に、従業員が駐輪場を確保しているかの確認を義務付けられていることが特徴で、全国で初めてだそう。記事では制定を受けてさっそく近隣の駐輪場を借り上げた都内のIT企業のケースを紹介。ただ条例の認知度はいまひとつで、施行されたことや内容自体を知らない企業も多い(中略)リーフレットを作成し、東京商工会議所など都内の経済団体の会員企業に配布した」とあります。
市村酸素トータルパーキング事業部では今後も新しい情報が入った場合はホームページ上でお知らせして参ります。